東京からも近い白河市周辺の桜前線速報!お花見スポットを一挙にご紹介
こんにちは chicoです。
今回は春ということで県南地方の桜前線について、速報をお伝えしようと思っていました。
ですが……県南地方で最も開花が早いと言われる「戸津辺の桜」でさえ、3月29日1部咲きとの花の便りを聞いたのも束の間、翌日にはもう5分咲きになっていました。今年はボヤボヤしていると、あっという間に桜前線が駆け抜けてしまう!そう思い慌てて出向いたのは、福島県中通りの最南端に位置する東白川郡は矢祭町。
県南にいち早く春をつげる「戸津辺の桜」
樹齢600年を超える県指定天然記念物。他の桜に比べて、咲きはじめは1週間から10日程早いと言われるエドヒガンザクラです。
ソメイヨシノの片親としても知られています。
(エドヒガン+オオシマザクラ=ソメイヨシノ)
まだ朝晩冷えるこの大地で、薄紅色の蕾から少しずつ顔を出し花ひらく。
樹高約18メートル、周囲6.5メートル、自生地に自然のままに存在する野生種です。
太い幹が下の方からいくつかに分かれ、そこから思い思いに上へ横へと伸びた枝ぶりが実に見事。
丈夫かつ長寿なのが特徴のエドヒガン。つぼみの膨らみ具合を見て農作業の準備を行うなど、開花が農作業の目安ともされてきました。
600年という長い歳月……幾多の時代を見届けてきたのでしょう。県南の春の便りは、いつもここから始まります。
【矢祭町・戸津辺の桜/今年の見頃4月上旬】 ※4/3(火)満開
戸津辺の桜福島県東白川郡矢祭町中石井字戸津辺88(※国道118号線沿いに案内看板が立っています)
桜もいいけど特大鮎の塩焼も食べてほしい
矢祭町の桜の名所もう1件は、奥久慈県立自然公園矢祭山です。桜の後には、約5万本のツツジが春を彩ります。公園の正面に店を構える観光センターでは、地元名産の炭火焼きが味わえます。
定番の焼きだんごにさといも、脂ののったぼんじりも美味しいですが、お目当てはやはりこちら。久慈川の清流で育った、お口からしっぽまで全長20センチ弱ある特大鮎の塩焼き350円!子持ち鮎は身の1/4程にぎっしりと卵がつまって500円!
炭火でじっくりと焼かれた鮎は水分が抜けることにより味が凝縮され、香ばしさがたまらない!ぜひともご堪能ください。鮎釣りの解禁は毎年6月の第1日曜日、東北地方のトップを切って鮎漁が解禁になります。
【矢祭町・矢祭山公園/今年の見頃4月上旬~5月中旬】 ※4/3(火)満開
奥久慈県立自然公園矢祭山福島県東白川郡矢祭町大字内川字矢祭(※JR水郡線矢祭山駅下車すぐ)
道の駅はなわ、話題の甘味情報
矢祭町から118号線を白河方面に進むと久慈川沿いにあるのが、道の駅はなわ。
こちらで頂くのはダリア栽培がさかんな塙町の名物「ダリアのソフトクリーム」。美しいピンク色が青空に映えますね~。お花の味は想像できませんでしたが、甘酸っぱいラズベリーヨーグルトのような風味でした。
そして新顔のヨモギソフトは、ミックスをチョイス。国産ヨモギ100%を砕いて使っているだけのことはあります。鼻に抜けるヨモギの香りそのままに、濃厚な和風のソフトに仕上がっています。これは美味いぞ!! 名物ダリアソフトを超える勢いの美味しさでした。
道の駅はなわ福島県東白川郡塙町大字塙桜木町388-1道の駅はなわ内
0247-43-1030(直売所)
9:00~18:00
石川町の桜はライトアップも見所の1つ
4月は、いしかわ桜月間として各種イベントやライトアップが行われています。県の天然記念物に指定されている樹齢およそ500年のエドヒガンザクラ。
樹高約16メートル、周囲約6.3メートル。石川大和守昭光(伊達政宗の叔父)がこの地を領した時に植えたものといわれ、県南地方では三春の滝桜に次ぐ銘木です。
高台の斜面から太い幹を突き出し、薄紅色の少しばかり小さめの花たちが寄り添うように咲き誇ります。
風になびいてワサワサと揺れる様は本当に素敵で、時を忘れてしまいそう。上の東屋からは広く町並みが望めます。サクラと同じ目線になり、見渡せるのも良いですね。
【石川町・高田桜/今年の見頃予想4月上旬~中旬】 ※4/4(水)満開
高田桜福島県石川郡石川町字高田地内
桜並木が美しい「いしかわ桜谷」
石川町は江戸時代より「桜谷」と詠まれたほど隠れた桜の名所で、現在は「いしかわ桜谷」と称されています。川沿いには6キロ以上も続くソメイヨシノ他、約2000本もの桜並木が艶やかに彩り春を知らせます。
今年の「石川桜まつり」は4/14~15。あさひ公園特設会場にて開催されます。さくらコンサートやビンゴゲームなど楽しいイベントが盛り沢山!また、4/7~22の期間中は臨時物産店「桜の駅」がオープンし、お花見グルメフェアも同時開催されます。
サクラ色に染まる石川町の川べりで春爛漫を満喫してみませんか? ライトアップは4/1~4/30、18:00~23:00まで。闇に映し出されるサクラも妖艶でまた素敵ですよ。
【石川町・いしかわ桜谷あさひ公園/今年の見頃予想4月上旬~中旬】 ※4/4(水)開花
いしかわ桜谷「あさひ公園」福島県石川郡石川町字南町地内
白河市と言えば楽翁桜と南湖団子、小峰城
南湖の湖畔には約800本の桜が咲き誇り、お花見の名所として毎年多くの花見客で賑わいます。なかでも
南湖神社境内にあるベニシダレザクラがひときわ美しく、見る者を魅了します。
白河藩主松平定信が南湖を築造した際に植えたとされる樹齢200年のベニシダレザクラは、松平定信公(楽翁公)にちなんで楽翁桜と呼ばれています。濃い紅色の花を沢山咲かせるのが特徴です。
開花期間中はライトアップが実施されます。
【白河市・南湖公園楽翁桜/今年の見頃4月上旬~中旬】 ※4/4(水)3分咲き
南湖公園・楽翁桜白河市菅生舘2(南湖公園内)
名物の南湖団子は食べなきゃ損!
白河市の南湖公園といえば、名物の南湖団子です。つぶが小さめで、まるで二の腕のようにプニプニ、モチモチと弾力のあるのが特徴です。
南湖だんごは、バラのお団子を櫛でいただきます。お店によって異なりますが、あん、みたらし、ごま、ずんだ、白あん、春限定のさくらあんなど味も豊富で、ちょい食べから折箱までサイズもいくつか選べます。
これからの季節にうれしい、わらび餅やお団子ソフトなどの冷たい甘味もありますよ。
白河市のシンボル「小峰城」
小峰城は日本百名城に数えられ、国の史跡にも指定されています。山田洋次監督作品、SMAPの木村拓哉さん主演の映画『武士の一分』のロケ地にもなったこの場所には、約180本のソメイヨシノが植えられています。江戸時代の絵図に基づき忠実に復元された三重櫓や石段と桜との共演は、まさに日本の春を感じさせてくれます。
また、2017年モナコ国際映画祭短編部門・最優秀脚本賞を受賞した「おとめ桜」のモデルとなった二代目の桜も、毎年見事な花を咲かせています。ちなみに、4/14(土)午後1時30分から福島中央テレビ(FCT)で放映されますよ。県内の方はお見逃しなく!
また、4/14~15、桜の開花にあわせて「白河小峰城さくらまつり」が開催されます。「川越藩火縄銃鉄砲隊甲冑武者行列及び姫行列」をはじめ、ステージイベントやもちまき、野点などが行われます。
【白河市・小峰城/今年の見頃4月上旬~中旬】 ※4/4(水)7分咲き
小峰城白河市郭内1
『マツコの知らない(桜の)世界』でも紹介された 遅咲き「越代(コシダイ)のサクラ」
福島は三春の滝桜が有名ですが、その周りにたくさんの銘木があり、その中の1本が「越代のサクラ」です。
林野庁「森の巨人たち百選」、県の天然記念物にも指定されている樹齢約400年、樹高20メートル、周囲約7.2メートルもあるヤマザクラの大木が、村の人たちを見守るように雄大にそびえ立ちます。5/3には「越代のサクラ祭り」が開催され、流鏑馬太鼓の演奏や露店の出店などが行われます。
【古殿町・越代のサクラ/例年の見頃4月下旬~5月上旬】
越代のサクラ石川郡古殿町大字大久田字越代
まとめ
例年なら1部咲きから3部、5部とゆっくりと花ひらき、途中花冷えがあったりで満開になるまで1週間は楽しめるところですが、今年は気温の高い安定した日が続いたことで各地、桜の便りが駆け足になったように感じられます。
福島県は日本で3番目に広く、浜通り・中通り・会津地方といった気候も特質も異なる3つの地方に分かれています。そのため桜の開花時期も様々ですので、まだまだ堪能できますよ~。
福島の桜を見においでなんしょ。