白銀とエメラルドの世界! ~裏磐梯の人気トレッキングコース「五色沼自然探勝路」を歩く~
こんにちは、chicoです。
全国的に気温が上がり、一気に春めいてきましたね。そんな3月中旬、穏やかな陽ざしを感じながら向かったのは、2016年ミシュラン・グリーンガイド1つ星にも認定された五色沼。磐梯山の北側、裏磐梯で最も人気のある「五色沼自然探勝路」を歩きます。
片道3.6kmのコース沿いからは、色も形も異なる大小さまざまな8つの沼を望むことができます。冬期は片道2~3時間かかることもありますが、他の季節は1時間10分程で歩ける初級者向けのコースでもあります。探勝路の入口は「五色沼入口」と「裏磐梯高原駅」の2箇所。
それぞれ駐車場と路線バスの停留所があるので、行きは徒歩で帰りはバス(またはその逆)ということもできますよ。(※バスの時間と本数は限られているため事前チェックをお忘れなく!)
エメラルドグリーンにターコイズブルー、今の時期にしか見れない沼も
今回は「五色沼入口」にある裏磐梯ビジターセンターからの出発です。
太陽の光にきらめく雪の結晶にノウサギの足跡、まるで真冬に舞い戻ったような気分。
凛とたたずむ冬山の姿。いつ見てもよいですが、雪をまとった磐梯山はまた格別です。
歩くこと10分少々、木々の間から美しい色彩が見えてきました。
はじめに訪れるのが五色沼の中で最も大きい「毘沙門沼」です。
西展望台から見下ろすと、凍りついた沼と溶け出したところの境目が分かります。
光の入る箇所、角度によってエメラルドグリーンの輝きが見られますね。
次の「赤沼」は、周囲の草木が赤く染まっていることから、その名が付けられたそう。
ブルー系の多い五色沼の中では珍しい緑色です。朽ちた植物にさえ存在感が感じられ、これも含めて景色が成り立っています。
この日は、玉露のような濃い緑色に見えました。
積雪により路面が高く、沼を見下ろすようにして現れたのが「みどろ沼」です。ちなみに、積雪はまだ100cm以上あり、ところどころ踏み抜きの跡もありました。(※積雪路を歩行する際、路面が足型に大きく沈み込む現象)
周囲の木々や空が水面に映り込み、濃紺に苔色のような緑、それにミルクを足したような若葉色。色の重なりが楽しめました。
こちらは木々の生い茂る夏場には見ることのできない「竜沼」。水面に映し出された木の枝が、まるで一体となっているような迫力を感じます。
こんなに大きな沼が木々に覆い隠されてしまうとは夏場には相当な量の葉が茂るのでしょうね。
弁天沼〜柳沼まで
五色沼の中で2番目に大きい「弁天沼」は、ほとんどが雪と氷に覆われていましたが吾妻連峰の眺めがよく、これはこれで見事な光景です。
溶け出したところは、南国の海を思わせるようなコントラストでした。
コバルトブルーが特徴的な、「るり沼」は展望台が完備され、磐梯山との眺望が楽しめます。
遠くの水面が光照らされ、ターコイズブルーに輝いています。
そして、よく見るとイエローグリーンのような色味も入り、グラデーションを描いています。
五色沼の中でも一番青く見えるのが「青沼」です。
まだ表面氷に覆われたところもありましたが、青く美しい色彩がうかがえました。
最後の「柳沼」は、残念ながらまだ氷の下に隠れていました。
往路はスノーシューを履いて2時間程、復路はスノーブーツのみで1時間程度。最後に、毘沙門沼のボート乗り場付近を覗いてみましたが、五色沼の中で最も賑わうこの場所もまだすっぽり氷の中でした。
まとめ
磐梯山の噴火によってつくられた五色沼湖沼群は、磐梯朝日国立公園に指定されています。静かな森の中に点在する色彩豊かな沼は、雪解け後の春に特に美しい色を見せてくれます。スノーシューが必要な白銀の世界は3月末くらいまでで、それ以降は雪解けが進みぬかるみます。
「五色沼入口」にある裏磐梯ビジターセンターでは、スノーシューや長靴、双眼鏡などのレンタル(有償)を取り揃えています。自然にまつわる展示も行っていますので、お気軽にお立ち寄りください。
ちなみに、沼周辺の桜の開花は例年5月のGW明け頃です。今年は東北も開花時期が少し早いと言われていますので、GW後半頃にお花見が楽しめるかも知れませんね。春には桜と共に初夏には新緑に包まれて、また秋には紅葉とセットで鮮やかな色彩を楽しんでみてはいかがでしょうか。ご来県を心よりお待ちしています。
裏磐梯ビジターセンター福島県耶麻群北塩原村大字桧原字剣ヶ峰1093
0241-32-2850
夏季(4月1日~11月31日)午前9:00~午後5:00
冬季(12月1日~3月31日)午前9:00~午後4:00休館日
毎週火曜日(祝日の場合、翌日が振替休館)
年末年始(基本は12月29日~1月3日)
※ただし、ゴールデンウィーク、夏休み期間(海の日~8月31日)は無休