今の時期だけに現れる裏磐梯 “幻の氷瀑” イエローフォールへ
初めまして。裏磐梯の自然とアウトドアスポーツに魅了され、生まれ育った地にUターンしてきたAtsumiです。福島TRIPを通じて、現地から裏磐梯の魅力をたくさんご紹介させていただきます!
ちなみに、本業はアウトドアスポーツクラブ『バックス』で、夏に桧原湖カヌー体験やノルディックウォーク、冬は桧原湖ワカサギ釣りやスノーシュー体験、スノーモービル遊覧などなど、初心者でも気軽に楽しめるアウトドア体験を提供しています。
※森の小さなピザカフェ『En cafe』の運営も行ってます!
今回は冬シーズンまっただ中の裏磐梯の魅力として、冬の絶景ポイントや雪国でしか観れないダイヤモンドダスト、福島TRIP編集長が1匹しか釣れなかったワカサギ釣り体験(笑)伝えたいことがいっぱいなのですが、今が特におすすめのスノーシューで行くイエローフォールをご紹介したいと思います!
イエローフォールって?
会津磐梯山の厳寒期にしか現れないイエローフォールは “幻の氷瀑” とも言われ、その名の通り黄色に染まった氷の滝です。裏磐梯スキー場リフトを降りてからスノーシューで40分ほどの場所にあります。
黄色に染まる理由として、磐梯山から流れる雪解け水が地中の硫黄分や鉄分を含み、繰り返し氷結することで形成され、高さ10メートル、幅8メートルほどにもなります。自然が創り出す巨大な造形美は、ときに黄金色にも見えることから、この場所を求めて訪れる観光客も多くなってきました。
イエローフォールまでの道のり
今回は、私たちが実際に提供するスノーシューツアーのコースでご案内いたします。
◇用意するもの
・防寒着(スノーウェア、帽子、手袋)
・スノーブーツ
・スノーシュー
・ストック
・スパッツ
※ツアー会社からのレンタルでもOK
◇あったらいいもの
・飲料500ml
・汗をかいた時に身体が冷えないような保温、速乾性のあるインナー
イエローフォールへの道のりは、裏磐梯スキー場リフト降り場からのトレッキングコースで目指します。裏磐梯スキー場の営業日であればリフト頂上往復券を購入できます。
※裏磐梯スキー場の営業日はコチラからご確認ください。
イエローフォールも楽しみですが道中も格別で、2つのリフトを乗り切った頂上からの見晴らしが最高! 見晴らしがよければ桧原湖、小野川湖、西吾妻山、飯豊連峰を見渡せる大パノラマに達成感を感じちゃいます。
この景色が生まれたのも、当時の歴史が関係しています。
1888年(明治21年)7月15日の小磐梯山の水蒸気爆発で大規模な山体崩壊が発生しました。この山体崩壊により土石流や火山泥流が下流域に流れ、長瀬川とその支流がせき止められたことによって桧原湖、小野川湖、秋元湖、五色沼をはじめ、300もの大小さまざまな湖沼が形成されました。
当時の災害による被害は計り知れないものですが、そういった歴史が今の裏磐梯の景観を形成したんです。
特にスキーヤーやスノーボーダーは思うでしょう……。
裏磐梯の雪質の良さに「滑りたい」って!!!
しかし、今回は目的が違うのでスノーシュートレッキングでイエローフォールを目指します……。ちなみに、このスノーシューは「西洋かんじき」と呼ばれる雪の上を歩くための道具で、特別な技術も必要ないので誰でもすぐに始められますよ。新雪の上や急な坂道も上り下りできる優れものです。
いざ、イエローフォール!
リフトを降りると、まず目の前に現れた荒々しい磐梯山の岩肌に驚かされます!
林道を抜け、雄大な磐梯山の正面に広がる雪原は、結氷している銅沼(あかぬま)と呼ばれる沼の上を横断するアドベンチャー&アートをご紹介。
夏の銅沼の様子です。これが辺り一面凍るんですから自然ってすごいですね。
銅沼の上を進んで行く途中で噴気が上がっており、そこに出来た霧氷がゴジラに見えました。
どうですか? 見えますか? そんな天然アートも楽しみのひとつ。
※銅沼の端や、岩の側など凍っていない場合もありますので近づかないようにしてください。
そんな楽しみ方をしつつ、歩き進めて行くと、一部だけ色が違うところを発見! 遠くから観ても分かりますよね!
既に他のお客様もいっぱいいました。
リフト降り場から40分ほどで、イエローフォールに到着!!!
人と比べると分かりやすいと思いますが、近くまで行くとイエローフォールの大きさに圧巻です!
多くは語りませんが、この達成感は行った者しか味わえません……。
戻る道は、裏磐梯のパウダースノーを存分に味わっていただくため、ふわふわの下り坂や、天然滑り台でキャッキャッ言いながらリフト乗り場まで戻ります。(天候等により条件に合わない時もあります)
転んでも痛くなーい。
裏磐梯の絶景を眺めながら、約2時間半のスノーシュートレッキングでした。イエローフォールは1月中旬から2月下旬が見頃。イエローフォールへチャレンジする際、沼の結氷状況や遭難の恐れもあります。
トレースがあると歩きやすいですが、必ずしも正しい道とは限りません! ちなみに写真は、右がイエローフォールへ行った道。左は滑り台をしてきた道です。(こっちに行ってしまうと・・・大変ですよね^^;)
ですので、専門ガイドとの同行をおすすめいたします。