桃の季節が始まる!おすすめしたい福島の桃20品種+2【評価ガイド付き】
福島の桃が、好きだっッ!!
・・・はい。
いきなり叫ぶのは以前の記事の二番煎じですね。ごめんなさい。反省はしています。しかし、後悔はしていません。(๑´ڡ`๑)テヘペロ
・・・ともあれ、福島は桃も本当に美味い!のです。
「そうは言っても、桃は桃。甘いとか美味いとか判るけど、そんなに書くような内容あるの?」というそこのアナタ。甘い。甘いのです!(桃だけにね。)
「桃」とひとこと言っても、これまた実はたくさんの品種があります。味わいの系統も大きく分けると
【赤】白桃の中でも赤身がやや強く、甘さの中にも深いコク味と余韻が残る品種
【白】スムースな喉越しとなめらかな味わいの、キメ細やかな白桃
【黄】とろーりねっとり、ジューシーで芳醇な黄桃系
の3系統に、私は大雑把に分けています。(厳格な定義ではありません)
その上、品種によって楽しむべき硬さも違うんです。硬さ??と思ってしまった皆さん。桃は柔らかいのが当たり前では? の人も多いので想像つかないかも知れませんが、福島の桃は、硬いまま食べる方が美味しい品種も沢山あるのです!(実は、いわき市生まれの私も、同じ県内でありながら福島市で生活するまで知りませんでした)
特に、福島県の主力品種である「あかつき」などは、例えるならばとうもろこしや生シラスのようなイメージ。もぎたて・採れ立ての実に、草いきれのような熱気がまだ残っている内に軽く冷やして唇を寄せると、硬く引き締まった果肉なのに、溢れんばかりのフレッシュな甘さと香気がほとばしります!
※イメージです
それは、まるで釣れたばかりの上等な白身魚を活け造りにした刺身のプリップリ感、コリコリ感を楽しむかのような。あるいはたわわに実った大ぶりの朝採れ・即茹でトウモロコシにかぶりつくかのような。まさに「鮮」そのもの。これぞ産地の旬の味わいです。
そういった旬の楽しみも、品種別に早生種から晩生のものまで合わせるとだいたい6月~10月までと、5ヶ月近くに及びます。実は、お盆前後だけの楽しみでは無かったんですねー。その数、私が知っているだけでもなんと数十種類!
しかも、その一つひとつが例えばコーヒーの豆や紅茶の茶葉のように、それぞれが異なる風味を持っているとしたら…?
・・・そう。お気づきになりましたね?
つまり、それを知らずに、お盆前に出回るものを単に「桃」と雑にまとめてしまっているというのは、コーヒーや紅茶を豆や茶葉の種類も無く「コーヒー」「紅茶」とだけ言って消費してしまっているのと同じなのです!(な、なんだってーーー!?)
※イメージです
さらに現代は昔以上に、品種の数や品質そのものも大きく向上してきているので、もはや嗜好品としての珠玉のコレクション。しかも、それぞれが極めて短期間の限定品ばかりで、お目当てのレア(希少)品種に出逢えるかどうかも運次第。その年の気候や生産者、畑、枝によって同じ品種でも大きさや味などの善し悪しに幅も生まれます。
例えば集めたお気に入りの桃の写真を撮って「#桃これ」(桃これくしょん)なんてタグを付けてSNSでつぶやけば、コレクター同士の情報交換や見せびらかしまでできちゃいます。どうでしょう、コレクター魂に、火がつきませんか?
1シーズンに何種類の桃を制覇出来るか、みなさんで一緒にチャレンジ!なのです。
ポケ桃、ゲットだぜ♪(私の歴代最高記録は、1シーズンに23品種でした)
という訳で、今年の桃の季節の始まりも、いよいよ間もなく。今回はコレクションガイドとして私の「桃これくしょん」から、一部の品種を抜き出してご紹介します。参考にしてみてくださいね♪
(評価は、あくまでも個人の主観です。また、基本的にはたまたま実食した個体の感想なので、同じ品種でも個体差がかなりあります)
福島県の桃これくしょん20種+2
1.ふくおとめ【黄】
時期:6月下旬~7月上旬
甘さ:★★★★
酸味:★★★★
香り:★★
コク:★★
余韻:★
果汁感:★★★★★
硬さ:★
大きさ:★
レア度:★★★★★
福島県生まれの、黄色い極早生桃。小ぶりながらも甘くてジューシー。早生種にも関わらず、ものによっては糖度が13度以上になるものも。あなどれません。
2.はつひめ【赤】
時期:7月上~中旬
甘さ:★★★★
酸味:★★★★
香り:★★★★
コク:★★★
余韻:★★★
果汁感:★★★★
硬さ:★★★★
大きさ:★★
レア度:★★★
福島を代表する桃「あかつき」を極早生種の「はつおとめ」と掛け合わせた、これも福島生まれの新品種。市場に出回り始めたのは震災後。この時期の桃の品種の中で抜群に品質が高く、市場に旋風を起こすポテンシャルを持った若手のホープです。応援してあげて下さいね。
3.恋みらい【赤/白】
時期:7月下旬
甘さ:★★★★★★
酸味:★★★★
香り:★★★★★
コク:★★★★
余韻:★★★★
果汁感:★★★★
硬さ:★★★★
大きさ:★★
レア度:★★★★★
白桃の「ゆうぞら」と、赤身の「暁星」を交配し、平成15年に福島から品種登録された新しい桃で、革新品種と呼ばれるものの一つ。小粒ながらも糖度13~15度と、あかつきに負けない糖度と極上の旨味。暁星由来の豊かなコクと余韻、ゆうぞらが持つ白桃のなめらかな甘さのハイブリッド。いわゆる、いいトコ取りです♪
4.暁星(ぎょうせい)【赤】
時期:7月下旬
甘さ:★★★★★
酸味:★★★
香り:★★★★★
コク:★★★★
余韻:★★★★
果汁感:★★★★
硬さ:★★★★★
大きさ:★★
レア度:★
昭和61年に品種登録。あかつきの枝変わりで、少し収穫時期が早い。福島では桃の季節の本格到来への狼煙を挙げる品種。小学生の夏休みが始まる頃に出始めるので、これが出てくると「夏だーーー!!」という感じ。やや小ぶりながらも酸味少なめで甘みが強い。贈答品にも使われる高い品質です。
5.あかつき【赤】
時期:8月上旬
甘さ:★★★★★
酸味:★★★★
香り:★★★★★★
コク:★★★★★
余韻:★★★★
果汁感:★★★★
硬さ:★★★★★
大きさ:★★★
レア度:★
福島では言わずと知れた主力品種。硬いまま楽しむ桃の代表であり、まさに福島の桃の代名詞。糖度が高く、果肉は緻密。華やかな香り、タンニンのようなコク味と深い余韻、口に拡がる芳醇な甘みと酸味のバランスが良く、いわば上等な赤ワインのよう。
名前は、福島市の信夫山あかつき参りという祭にちなんでの命名とのこと。現在に連なる様々な美味しい品種には、このあかつきの血統が欠かせなくなっています。この品種そのものの商品価値はもちろん、桃の歴史系譜にとっても、なくてはならない存在です。
生まれたばかりの当初は、素晴らしい食味を持ちながらも身があまりにも小ぶりであり、その商用品種化を他県が次々と諦めた中で、唯一福島県だけが開発を続けて果実の大型化・商用化を成功させたらしいのです。諦めたらそこで試合終了だった訳ですね。危なかった・・・。
商用化されての品種登録は昭和54年8月。余談ながら私と同じ生年月です。私もあかつきと同じように、生まれたときに比べて今は随分と大型化したものです。(中年太りともいいます)
6.あかつきネオ【赤】
時期:8月上旬~中旬
甘さ:★★★★★★★★★★★★★★★★(推定最高値)
酸味:Unknown(未知)
香り:Unknown(未知)
コク:Unknown(未知)
余韻:Unknown(未知)
果汁感:Unknown(未知)
硬さ:Unknown(未知)
大きさ:Unknown(未知)
レア度:★★★★★★★
福島市で、あかつきの最上級品の中から更に選抜育成された品種。硬くて緻密、透き通るような肉質・・・らしい。生産者の中には、この桃で糖度のギネス記録に挑戦する方もいて、最高で糖度32(通常の桃は糖度11~14)を記録したものまであるとか!
もはや次元を超えています。正にあかつきのスーパーエリート。すなわち「あかつきの戦士」などとファンタジー的に呼んでも差し支えないのではないでしょうか。あかつきネオにかかれば、ネオエクスデスも敵ではありません。ガラフー!(元ネタが判らない方はスルーしてください)。
ともあれ、もう、息を呑みますね。まだ私は食べたことがない憧れの高級桃です。