社会見学にもなる牛乳工場の見学ツアーに参加してきた!
おさげ髪の女の子でもお馴染み!会津中央乳業
あたりは雪が積もり白一面! 会津若松市内から車で15分ほどに位置する坂下町。畑が広がるこの豊かな土地に、昭和23年「坂下ミルクプラント(現:会津中央乳業)」として創業しました。トレードマークともいえる、おさげ髪の女の子は福島、特に会津の人なら何度も目にしたことがあるはずですよね!
出迎えて下さった会津中央乳業の二瓶さん。
参加者には若い方々、特に学生さんが多く、皆さん真剣に話を伺っています。会津中央乳業は全会津の約3分の2の原乳を取り扱っており、素材、検査、製法の一つ一つの工程など、品質は国内トップレベル。美味しさの秘密や様々な取り組みについて話をしてくれました。
館内へ案内されると、入り口には製品がずらり。このロゴ、すごく可愛いらしいですよね。モデルは先代の社長の娘さんだそうですよ!
建物からは、実際の作業現場を見ることができます。看板的ブランド「べこの乳」は会津の酪農家の方々が大事に育てた会津産の生乳だけを使用し、専用のタンクを使い85度で15分かけてゆっくり殺菌するこだわりよう!
風味を生かしたままの殺菌を行っているそうで、鍋で沸かしたような、コク、風味、甘みは、一度味わうだけで虜になります。
しかし、そのこだわりは製造に関する事だけではないのです!二瓶さんは酪農家の方々との密接な距離にあると言います。親睦を深めるための交流会や、社員研修、さらにイベント等、互いに切磋琢磨しながら高品質の製品を作り出しているそう。
二瓶さん自身、「牛を好きになってほしい。」と語る程、牛が大好き。なんと「白べこ会」という団体の代表も務めているそうです!
ここまできたら、一体どんな味なのか気になりますよね……。と言う事で試飲もさせてもらいました! 頂いたのは「べこの乳 のむヨーグルト」。地元を離れているとなかなか飲む機会も減っていましたが、口にしてみると思い出す風味と味わい……。これが美味しいんだよなぁ。
「こだわり」尽くした事により、県内外でも多くのファンを獲得してきた会津中央乳業でしたが、2011年、震災の影響で窮地に立たされます。
こちらのパッケージ、見比べてみると「会津」のロゴが消されていますよね。安全とされていた会津産の製品が震災により出荷停止を命じられてしまいました。そのため生乳を搾乳することが困難となってしまい、岩手県から生乳を受け入れ販売するようにしたそうですが、その際「会津」のロゴを抜かざるおえなくなってしまったそうです。出荷停止が解除されてからも、震災の影響は強く、県外の取引先はなくなってしまった程に。
「悔しかった……。」
二瓶さんからこぼれた言葉が胸に響きます。
その後は、風評被害を払拭すべく様々な取り組み続ける二瓶さん。この工場見学もその活動の一環です。震災後、福島、そして地域の抱える問題をこうして参加者に伝えています。その姿は、震災にも負けず、真っ直ぐ前を向いてひたむきに頑張る、“福島の人々”でした。
最後は工場隣のアイス牧場へ!冬の「べこの乳アイスクリーム」で〆。
これがまた本当に美味しいですよね~。搾りたての生乳はクリーミイで8種類ものフレーバーを提供していますよ。
素敵な笑顔ありがとうございます!!
〒969-6521 福島県河沼郡会津坂下町金上辰巳19-1
0242-83-2324
まとめ
今回、このスタディツアーに参加して気づいた事が、「福島のリアル」な問題。
身近にいたから、知っていたつもりだったが、生産者の声を生で聞くことで改めて実感する事に。その一方で、めげずに取り組みを続ける理由にはその土地への「地元愛」で溢れていました。
人やその地域が抱える課題を乗り越えるために取り組んできた一連の活動は、発展する地元の未来となり、福島の未来を描く。生産者が協力しあう事で地域の活性化へと繋がっていくことでしょう。
夢を持って前進していく“福島の人々”、是非応援お願いします。
曙酒造は次回です!こちらもお楽しみに!
おまけ
今回、出発となったホテルニューパレスでの出来事。
女将さんのご厚意でいただいた「こづゆ」です。
思わぬ形で、久しぶりに地元の味を堪能。ありがとうございました。
そして、この女将さんが凄い方で、朗読会や地元の偉人を紹介したガイドブックを発行しています。
この活動自体も地元への想いゆえに始めたそうで、今後も続けて行くそうです。
形に残すって素晴らしいですね。
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