標高1900m超の景色は圧巻!浄土平から一切経山の頂をめざし “魔女の瞳” を覗き込む
下山して鎌沼へ。水面が写す広大な自然を見て一休み
休憩後は鎌沼経由での下山です。避難小屋の横を過ぎ分岐まで一気に下りたら、右に曲がります。
池塘を横目に、酸ヶ平湿原に敷かれた木道を真っ直ぐ行くと、鎌沼に到着です。太陽の光にキラキラと輝く水面、透き通る水の美しさ。
分岐からここまでの道は私たちしか歩いておらず、静かでのんびりとした気分になりました。鎌沼をぐるっと一周しますが、途中、木道が雪に隠れてしまっていました。
落ちたら笑い事では済まされない……。足が滑らぬよう、注意しながら慎重に歩きます。
木の脇などは雪解けが早く、足が埋まってしまうことがあるので、できるだけ離れて歩きましょう。
まだ1m以上積もっているでしょうか。案内板は頭しか見えません。
花は何も咲いていないように見えても、地面からはワタスゲが顔を出していました。私たちが訪れたのは5月頃でしたから、今はもう綿ぼうしをかぶった可憐な姿に変身していることでしょう。
空と山と水と、まるで絵に描いたような光景が目の前に広がり、休憩にはもってこいのポイントです。
鎌沼には空が映り込んでいて真っ青です。水面のキャンバスには、流れる雲も描かれています。
休憩を終えて再び雪の斜面を行くと、目の前に吾妻小富士が飛び込んできました。ダイナミックな火口から自然の勇ましさがうかがえます。
まだ真っ白な大地に見えても中では雪解けが進んでおり、ゴーゴーと水の流れる音が聞こえたり穴のあいた箇所もありました。その水が流れ出て、ふもとには川の道ができています。
併設するレストハウスには、天空マーケットがあります。県内で空に一番近いこの市場には、数は少ないけれど上質でこだわりぬいた手作りの品々が並んでいます。
神さまがくれた「しあわせ」を紡ぐこの場所は、作るひと、売るひと、買うひと、皆の笑顔があふれています。どうぞ、ふくしまの味を楽しんでみてください。
他にも、5年連続金賞受賞数日本一の福島のお酒コーナーや、喜多方の大らっかせいの加工品、フルーツ王国ふくしまのくだものを使ったサングリアの素など、お土産品も迷ってしまうほど豊富な取りそろえでした。
まとめ
標高約1600mに位置し、天空の楽園と例えられるように、夏にはたくさんの高山植物が花を咲かせ、秋には燃えるような紅の葉に黄色や緑の木々が彩りを加えます。整備された登山道や自然探勝路などもあり、高山の山を手軽に楽しむことができます。
そして、ぜひ一切経山にも登ってみてください。普通3000m級の山でなければ見ることのできない絶景を楽しむことができます。そしてなんといってもおすすめは魔女の瞳。その輝きは一見の価値あり!
山登りに抵抗のある方は、鎌沼周りのハイキングコースだけでも歩いてみてもいいでしょう。きっと浄土平に着いた瞬間から、気持ちの高まりを感じるはずです。
雄大な景色とふくしまの大地が、あなたをお待ちしています。
浄土平ビジターセンター福島県福島市土湯温泉町鷲倉山
0242-64-2105