人口2700人ほどの小さな村にタイの人気カフェ「Cafe Amazon」が日本初上陸!
雄大な阿武隈の山々の懐に抱かれた川内村。春夏はみずみずしい緑、秋はあざやかな紅葉、冬は白銀の雪につつまれ、この小さな村全体が癒しの空間という感じです。
ここに2016年11月、村内唯一のカフェとしてオープンしたのが、「Cafe Amazon」。(アマゾンではありません。アメィゾンと読みます。)驚くべきはタイ国内外で約1500店舗を展開するコーヒーショップの日本1号店でもあるのです!
川内村唯一のカフェ「Cafe Amazon」
さて、おじゃましてみましょう。入口で靴を脱ぎます。赤いオウムが印象的なトレードマーク。南国らしいデザインですね。
外観からはこぢんまりした印象を受けますが、中に入ると意外に広いです。ログハウス調の店内には観葉植物がたくさんあって、なんだか落ち着きます。
ソファコーナーもあります。外の緑を見ながら長居してしまいそう。
パーティションの装飾もすてき。川内村のシンボルは、モリアオガエルです。テーブルには観光ガイドなどが置いてあり、付近の見どころ情報も入手できます。
筆者はお腹がすいていたので、まずは「Amazonカレー(900円)」をいただきました。ランチタイムだけでなく、営業時間中はいつでも注文できます。ルーはしっかりコクがあり、意外に辛め。上には山もりの温野菜がのっています。おコメもお野菜も、基本的に川内産とのこと(一部近隣から)。
つぎに食後のコーヒー。豆はすべてタイから直輸入です。看板メニューはもちろん「アメィゾン」ですが、これをアレンジした「アメィゾン・モカチーノ(330円)」をオーダー。この日は風が強くて少し肌寒かったので、ホットにしました。
タイは山間部を除いて一年中暑いため、現地の方はあまりホットは飲まないそうですが、冬の寒さが厳しい川内村にはホットドリンクは必須ですね(笑)
深煎りのカフェアメィゾンに、スチームミルクとチョコレートソースがちょうどいいバランスでマッチ。レシピはもちろん、本国タイより来日したバリスタ直伝だそうです。
ちなみに、タイとコーヒーってあんまり結びつかないかもしれませんが、実はタイの一人当たりのコーヒー消費量は、日本、韓国に次いでアジア3位だそうですよ。香りと苦味が強い深煎り系に、シロップやお砂糖をたくさん入れて飲むのが「現地のスタイル」だとか。
他にも、タイスタイルのティーやスムージーも人気とのこと。すべて本国のメニューですが、最初にいただいたAmazonカレーだけは、日本オリジナルだそうです。たしかに、タイのカレーってちょっと違いますもんね(笑)ほかにもスイーツとして、おとなり田村市都路(みやこじ)町にあるお菓子屋さん「結」(ゆい)のプリンやロールケーキも置いてありました。
フード類は今のところカレーのみですが、これから充実させていくとのことです。
どうして第一号が川内村に?
それにしても、タイの人気コーヒーチェーンの日本進出第一号店が、なぜ川内村だったのでしょうか?
この店をフランチャイズ経営しているのは、2014年から村内に工場を構えて環境商材の製造を行っているコドモエナジーという会社です。社長さんが親交のあるタイより担当者を村に招き、出店協力をとりつけたのだそうです。
東日本大震災の前、人口3000人だった川内村には喫茶店が1軒だけあったそうですが、震災と原発事故の影響で閉店。Cafe Amazonは、それ以来初めて村内にオープンしたカフェとして、復興の道を歩む川内村内外の人々の憩い場になっています。
「子供連れの若いお母さんや仕事帰りにドリンクをテイクアウトしていく男性など、様々な方がいらっしゃいます」とのこと。取材に応じてくださったスタッフの笑顔もすてきでした。
まとめ
タイのおしゃれなカフェが小さな村にある、そんなギャップはもちろんですが川内村の自然豊かな景観を望みながら一息つけるのがCafe Amazonの魅力。近くを通ったらぜひチェックしてみてください。年中無休もうれしいですね。
おまけ
腹ごなしに、Cafe Amazonから徒歩15分の「天山文庫」にも行ってきました。カエルの詩人、草野心平氏を知らない人でも、古民家や建築に興味のある人は一度見ておくことをおすすめ。カエル好き女子のための川内村カエル探訪は、またの機会に。
ご注意:川内村のある福島県双葉郡内の一部には、通行止めの箇所があります。特に浜通り(海側)からのアクセス時には、福島県のページでの規制箇所をご確認ください。
http://www.pref.fukushima.jp/douro/kisei/kisei-list.htm
Cafe Amazon(カフェ アメィゾン)福島県双葉郡川内村大字上川内字町分102
10:00~19:00
0240-23-5665