会津若松の日本庭園『御薬園』今でも残る生々しい刀傷に驚愕!
日本の古き好き美しさを残す日本庭園は、観光地としても人気のスポットですよね。最近では、国内だけでなく海外からも注目を集めているようで、なんとアメリカには『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』という日本庭園専門雑誌まであるほど!
さら海外には500にものぼる日本庭園が造られていて、アフリカやロシアにもあるそうです驚。日本庭園の文化は国境を越えているんですね。そこまで海外で人気だったとはしらなかった……。
さて、そんな日本庭園ですが福島県会津若松市には、国の名勝に指定される『御薬園』という歴史深い庭園があります。
御薬園の歴史
御薬園は、その名の通り様々な薬草の栽培が行われていたことから名付けられたそうです。当時の藩主、松平 正容公の時代から薬草の栽培・薬効研究がはじまり、会津薬学の発展に貢献。
その歴史は古く、永享4(1432)年に当時の武将である蘆名 盛久(あしな もりひさ)が別荘として建てたのがはじまりなのだそうです。
ちなみに、今でも会津産の薬草約200種を含め約400種の薬草が栽培されているんです(^^)
その後、戊辰戦争時に新政府軍の傷病者の診療所として利用されたことによって戦火を逃れることができました。園内の随所に、その戊辰戦争当時の歴史を垣間見ることができるので、歴史を肌で感じるスポットとしてもオススメです。
編集部レポート、御薬園の見どころ
早速、体験レポートをご紹介したいと思いますが、あいにくこの日の天気は雨……。できれば、晴れの日が良かったのですが、最近の会津取材は毎回のように天気が悪いのです(´・ω・`)
御薬園の魅力といえば、この風情ある雰囲気。園内の中心には池があって、囲むように泉石・灯籠・樹木が配置されています。先ほどご紹介した薬草などを栽培する薬草栽培地は庭園北側にあります。
御薬園に訪れたら抹茶で一息。
庭園に入ってすぐにある茅葺屋根が印象的な御茶屋御殿は、資料室・売店になっているほか、茶席が用意されているんです。これがまた風情があってイイ! 畳の香りがするお座敷で気持ちが穏やかになりました。
しかも、お抹茶と羊羹を有料でいただくことができるので、気分はまるで茶人のよう笑。
※お抹茶席600円、お手前席2000円(入園料込、10名以上要予約)
お抹茶をいただいて、ホっと一息。
今でも残る戊辰戦争の刀傷
そんなお座敷でひと際目を引くものが……。それがこちら!
そう、これは戊辰戦争時につけられた刀傷なんです!
厚みのある柱なのに、ここまで刀の刃が食い込むなんて……。
そのほか、池の中心に建てられている楽寿亭にもゴッソリえぐられたような刀傷まであるので、刀の切れ味にただただ驚愕……。戊辰戦争の激しさを物語っていますね。
冬の御薬園も見逃せない、四季折々の魅力
御薬園は四季折々の違った魅力が楽しめるスポットでもあるんです。今回は、紅葉が終わる時期に訪れましたが、毎年2月に開催される『会津絵ろうそく祭り』では、会津の伝統工芸でもある多数の絵ろうそくが御薬園に灯ります。
この日だけは、御薬園や鶴ケ城といった市内各所に約15,000本の絵ろうそくが灯る特別な日なので、冬の御薬園もオススメです\(^o^)/
まとめ
御薬園は実際に訪れてみると、日本庭園ならではの風情ある景観が楽しめるのはもちろん、時間を忘れるほど穏やかな気持ちになれる、そんな場所でした。まさにこれが日本庭園の奥深い魅力なのかもしれませんね。
また、今でも残る生々しい刀傷からもわかるように、会津若松の歴史を語るうえで外せない歴史的な場所でもあります。教科書や文献では知ることのできない、肌で歴史を感じられる御薬園に一度訪れてみてはいかがでしょうか?(^^)
御薬園
〒965-0804 福島県会津若松市花春町8-1
大人320円、高校生270円、小中学生160円
8:30~17:00(入園締め切りは16:30)
0242-27-2472