これぞ日本のサムライ!魂が震える戦国絵巻「相馬野馬追」が圧巻
本格的な暑さを迎えた7月。
2013年、「東日本大震災」で大きな被害を受けた、福島県の太平洋沿岸北部・相馬市/南相馬市にて、1000年以上歴史を誇る国の重要無形民俗文化財、「相馬野馬追(そうまのまおい)」が執り行われました。
世界でも類を見ない「馬のお祭り」なだけに、海外の人が見たら”ラストサムライ!”と興奮するであろう規模。その迫力たるや映画では感じることができない臨場感に加え、タイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。甲冑の重厚な金属音や風を切って走る騎馬武者の様は現代に蘇る“戦国武者”と言っても過言ではありません。
震災後に開催中止をしていた時期もありましたが、今年度は7月25日〜27日の3日間に渡り繰り広げられ、450騎以上の騎馬武者、関係者含め総勢1000人にも及ぶ参加者は、震災前と変わらない規模で行われています。
そんな相馬野馬追に、今回福島TRIP編集部も行ってきました! 現地で感じた大迫力の戦国絵巻・相馬野馬追の模様をガッツリご紹介していきます^^
世界最大規模!1000年以上の伝統、相馬野馬追の歴史
相馬野馬追は、福島県の太平洋沿岸北部・相馬市/南相馬市にて1000年以上続く伝統行事。その起源は鎌倉幕府時代まで遡り、当時一帯を統治していた相馬家の先祖である平将門が軍事訓練として行っていたことが始まりと言われています。
1952年には国の重要無形民俗文化財にも指定され、毎年7月、3日間に渡り開催されている相馬野馬追は、「馬を追う神事・祭り」を意味しています。何百もの騎馬武者が一同に集う様は、東北地方の東北六大祭りにも数えられ、夏の風物詩の先駆けとまで言われているんですよ!
本祭りでは甲冑を着た数百の騎馬武者が従者を付き従え、相馬野馬追祭場地まで約3kmを壮大に行軍。祭場地では、梺にある御本陣に神輿を安置した後、若武者達が自身の速さを競う”甲冑競馬”や、数百の騎馬が一斉に神旗と呼ばれる旗を争奪する”神旗争奪戦”が一番の目玉です。
毎年、総大将は藩主の子孫である相馬家の中から代々選出されており、今年は相馬家33代当主相馬和胤さんの長男、行胤さんが務めました。その他、相馬野馬追に参加される人のほとんどが先祖代々受け継いで行われており、実際に参加者が飼育している愛馬や、元競走馬などが含まれます。
また、相馬野馬追前にはPRのため、東京など県外にて出張開催されています。今年は東京の神田祭、ハロー西荻にも出向きました。過去にはアメリカ、イギリス、ロシア、ハワイ、ブラジルの世界6都市へ海外遠征を行っているんですよ!
大人の男性だけでなく女性騎手や子供も参加しているなど、世界も注目する相馬市/南相馬市、そして福島が誇る一大イベントでもあるのです!