国民的作家・吉川英治も惚れ込んだ7000株の牡丹が咲き誇る須賀川牡丹園
国内でも最大級の牡丹だけの庭園「須賀川牡丹園」が先日、今年の有料開園が終了となりました。
200年以上の歴史ある庭園として代々受け継がれてきた須賀川牡丹園は、東京ドーム約3個ぶんの広さに290種類、7000株の美しい牡丹が咲き誇るとして国の名勝にも指定されています。
※名勝とは、観賞上価値が高い土地として国が指定する文化財の一つ
残念ながら見逃してしまった方のために今回は、須賀川牡丹園の魅力についてご紹介します!
国民的作家、吉川英治も認める東洋一の牡丹園「須賀川牡丹園」
須賀川牡丹園には、国民的作家である吉川英治氏が代表作「宮本武蔵」の執筆時に訪れた地としても有名で、宮本武蔵の一説にはが登場します。須賀川牡丹園
訪れた際、「須賀川の牡丹の偉大なるは恐らく東洋一であらうか、三百年来の古木あり、幾百の 品種とともに艶やかな花姿を誇っている態は全くの偉観である」と言わしめるほど。
須賀川牡丹園内は、溢れんばかりの牡丹でいっぱい!
須賀川牡丹園入り口は、茅葺屋根の古風なつくり。大人500円、子供200円の入園料で入ることができます。
案内図からも分かるように東京ドーム約3個ぶんの広さもある園内は、本当に広いです!
そして、こちらが入り口付近に鎮座する須賀川牡丹園のシンボル「牡丹姫」。
逆光が少し神々しさを放ってますね!
こちらが園内に点在する牡丹エリア。花壇いっぱいに牡丹が溢れかえっていました!
鮮やかな紫色の牡丹。グラデーションが美しいですね。
純白無垢の真っ白牡丹。
こちらも鮮やかなピンク色の牡丹。これが自然に着色されたと考えると神秘的ですね。
牡丹の花言葉でもある「風格」が感じられる、そんな美しさのある花々が咲き誇ってました!
須賀川牡丹園で11月に行われる伝統行事「牡丹焚火」
また、毎年11月には枯木となってしまった牡丹を供養する伝統行事「牡丹焚火」が行われています。
この牡丹焚火は、大正時代に園主である柳沼源太郎氏が樹齢で枯れてしまったり、折れてしまった牡丹の木を感謝と供養の意味を込めて行ったことから始まったとされています。
牡丹の枯木の燃え上がる炎から漂う香りや、炎の色が次第に青紫色に変化していく様は、幽玄な雰囲気漂う伝統行事として「全国かおり風景百選」にも選ばれました。
この牡丹焚火の美しさに惚れ込んだ吉川英治氏が小説「宮本武蔵」”牡丹を焚く”の章で牡丹焚火の情景を描き、俳人や歌人の間で広がったことでも有名。
須賀川牡丹園福島県須賀川市牡丹園80-1
有料開演の場合、大人500円 / 子供200円
8:30〜17:00
0248-73-2422
まとめ
一昨年から京都にある銀閣寺の牡丹が衰えはじめたことから養生のため須賀川牡丹園へ移し、一方で須賀川牡丹園の牡丹が銀閣寺に植えられました。
今年から銀閣寺の牡丹が咲き、園内でも見られるようになったので、遠く離れた京都でも須賀川牡丹園の牡丹が見られる機会が今後増えていきそうですね。