いわき市にある国宝建造物「白水阿弥陀堂」の見どころと絶対もらっておきたい御朱印まで
福島県唯一の国宝建造物に指定される歴史的な建造物がいわき市にあります。
それがこの、願成寺白水阿弥陀堂(以下、白水阿弥陀堂)です。紅葉シーズンには住職と地元の有志によってライトアップが行われ、その美しさからJR東日本「大人の休日倶楽部」のCMに起用されたことでも話題となりました。
白水阿弥陀堂は、いわき駅から車で10分ほどの閑静な住宅街の中にあります。国宝であるにもかかわらず、地域の人たちにとっては憩いの場であり、ベストシーズンには写真愛好家の撮影スポットとして親しまれている場所なのです。
2011年の震災時には、仏像にヒビが入るなどの影響があったにも関わらず、震災後わずか半年でいわき市民の手によって修復を行われ、復興のシンボルにもなりました。
白水阿弥陀堂のベストシーズン~夏~
お寺の外周は伝統的な技法を用いられた浄土式庭園になっており、美しい景観はもちろんですが、四季折々の花々が咲く時期は圧巻です。夏の時期には、古代ハスの花が一斉に咲き誇ります。(7月中旬~8月中旬)仏教のシンボルとして、お寺と蓮の花は、切っても切れない縁ですよね。
白水阿弥陀堂のベストシーズン~秋~
冒頭でも述べたように紅葉シーズンは、特にオススメです! 樹齢600年と言われている大銀杏の黄色、そして鮮やかな赤色のグラデーションは、白水阿弥陀堂を美しく彩ります。(10月下旬~11月下旬)
過去に開催されたライトアップでは、夕闇に照らし出される幻想的な紅葉が見事でした。
実はあのお寺と姉妹?
ところでこの白水阿弥陀堂、どこかのお寺と似ていると思いませんか? そう、国宝建造物第1号であり世界遺産にも登録されている岩手県平泉市の中尊寺金色堂です。
By 竹麦魚(Searobin) – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link
諸説あるそうですが、1160年に白水阿弥陀堂を建立した岩城の国守岩城太夫則道の夫人・徳姫の故郷が同じ平泉であり、白水阿弥陀堂の「白水」という地名も、平泉の「泉」という文字を2つに分割して白水と名付けたと伝えられています。
白水阿弥陀堂にまつわるお話は、本堂にお参りすると、中にいらっしゃる住職さんが流暢に説明してくださいます。
ただ、それこそ仏のように座っていらっしゃる方が、急にスイッチが入ったようにお話を始めるので、初めての方はびっくりするかもしれません。質問にもとても丁寧に答えてくださいますよ。ただし、本堂の中は撮影禁止ですので、ご注意を。
浄土式庭園の外周も楽しんで
境内から一旦外に出て、お寺の周りを散策するのも素敵です。
お寺の周りには、必ず極楽浄土を模した庭をつくるようになっており、白水阿弥陀堂も建立後、浄土式庭園がつくられたそうです。
大体20分くらいで一周できますよ。
忘れてはいけない御朱印も
炎のような形は、仏様に後光がさしていることを示し、中の三つの記号のような形は白水阿弥陀堂に祭っている阿弥陀三尊(国重文)、持国・多聞天王(国重文)を示しているそうです。
御朱印は、拝観料と一緒に依頼します。(拝観料:500円、御朱印:300円)
まとめ
いわき市民にはとてもなじみの深い、国宝・白水阿弥陀堂。規模は小さいながらも、時の流れを重ねた空間は、訪れる人を包むように迎えてくれます。
私も県外から友人が来ると必ず案内して、満足していただける自慢のスポットです。
最後に白水阿弥陀堂のある内郷地区の市民団体「アットゴー」が撮影した動画をお楽しみください。
白水阿弥陀堂のベストシーズンはこれから。ぜひ、足を運んでみてくださいね。
白水阿弥陀堂
福島県いわき市内郷白水町広畑219
大人500円、子供(小学生)300円、未就学児無料 ※20人~団体割引あり
4月~10月 8:30~16:00 11月~3月 8:30~15:30
定休日:毎月第4水曜日ほか
0246-26-7008