林 智裕

お家で作れる浜っ子が大好きな郷土料理「ほっきめし」のレシピ

こんにちは。梅雨ですね。毎日雨になりがちで、お出かけには中々不向きな日々。そんなときに、「福島TRIP」となると、なかなかお出かけのネタを考えるのも大変なのであります。お出かけは大好きですが、雨の日はおうちでゆっくりしていたくなる日も、たまにはありますよね。

そんな訳で、今日は「おうちでゆっくり愉しめる福島TRIP」。おうちにいながら福島気分を楽しむには、そう! 今回は福島で親しまれている郷土料理を作ってみる! なんてのはいかがでしょう?

せっかくですからこの季節ならではの美味しさということで、作ってみるのは福島県浜通りの双葉郡から相馬市にかけての相双地区で特に馴染みのある「ほっきめし」。福島の名産品である、ホッキ貝を使った炊き込みご飯です。

福島はもともと、ホッキ貝の生産量が全国でもトップクラス。むかーしから、とっても馴染みのある食材なのです。福島県での漁期は6月から翌年1月までとなっていますので、まさに今からが旬に入ります。
ではでは、さっそく作ってみましょう♪

 

ほっきめしのレシピ(貝を捌く以外は結構手抜きの楽ちん版)

用意するもの

  • ホッキ貝(3個くらい)
  • 米2合(福島県産「天のつぶ」だと特に粒立ちハッキリしておいしいよ)
  • 椎茸(1~2個くらい)
  • 日本酒(4合瓶1本。1升瓶でも可。吟醸系だともったいないので、安めので良いですよ)
  • 濃口醤油(めんつゆ類でも可。ちょっと味が濃いめのもの)大さじ1
  • みりん(または味醂風調味料)大さじで1~2杯くらい
  • 昆布だし、または白だし(適量)
  • 刻み海苔、紅生姜(お好みで)

 

1. お米をうるかす

お米を研いで水にうるかしときます。「うるかす」というのは、水に浸して潤しておく福島の方言です。料理の素材以外にも、食器の汚れが落ちやすくなるように、あらかじめ水に浸しておくようなときにも「茶碗をうるかしておく」とかいいます。大人になるまでずっと標準語だと思ってました。え、だって、「うるかす」以外に何て言えばいいの??

2. ホッキ貝を洗う

ホッキ貝をボウルに入れて、お水でよく洗います。

 

3. ホッキ貝を切り開く

ホッキ貝の隙間にこじ開けるように包丁をいれて、ザシュ!っとやったあとにザクザク!っと切り開きます。初めてだとドキドキするかもしれませんけど、割と適当でもいいので、結構、躊躇わずにザクザクやります。手を切らないように注意。

 

4. ホッキ貝をスライスする

そのまま、身をとりはずしてボウルにあけて、汚れや内臓を良く洗って取り除いて、一口大に切っていきます。同じく椎茸を一口大に薄くスライスして、ホッキ貝と合わせておきましょう。

 

5. 具を入れて炊き出す

うるかしておいた米の水を一度捨てて、具材と調味料をいれます。このとき、お酒はダバダバ注ぎたくなる衝動を抑えつつ、1/3合(60ml)くらいかな? を入れて、残りは味見と称して景気付けに美味しく飲んでしまいましょう。そのまま、普通にご飯を炊く要領でもう一度お水を足してよく混ぜ合わせ、そのまま炊飯スイッチオン!このとき間違って「保温」ボタンを押してしまうと自爆ボタンのような悲劇が待っていますので、きちんとボタンは確かめて押しましょう。

 

具をいれて……

 

よく混ぜて、全体になじませます。

6. あとは待つだけ

あとは普通にご飯の炊きあがりを待つだけなので、余ったお酒でもちびちびやりながら、楽しく待ちましょう♪

 

はい、出来上がりー♪

 

私の盛りつけと写真の撮り方がイマイチなのはおいといて、結構美味しくできました♪ お好みで、刻み海苔や紅生姜などをトッピングしてあげるとより良いですね。

ちなみに、プロが作るとこんなかんじ。

 

相馬市・松川浦の「旭亭」さん。東日本大震災の津波被害のあとに、ちょっと離れた高台に移転したお店です。相馬名物のホッキ飯のほか、タコ飯やはらこ飯など、郷土の美味しい料理が楽しめます。他には、相双地方でなぜかやたらと愛されている「ツボダイ」という脂がのった美味しい魚の塩焼きなども。

 

最初にもお話したように、ホッキは福島県沖で大量に獲れる貝で、昔から地域やその食文化との関わりが深い食材です。昔はお肉が高級品だったこともあって、カレーライスの具にもホッキ貝がお肉代わりに沢山使われていたんだとか。昔からの福島の郷土食を扱った本にも「ホッキカレー」なんてのが載っているくらい。

私も昔、双葉郡富岡町のおばあちゃんの家にいくといつもホッキ飯のおにぎりをふるまわれました。懐かしの味です。

 

まとめ

今回は、「雨の日でもインドアで楽しめる福島」ということで、郷土料理のレシピを紹介してみました。
福島から離れていても福島をちょっぴり感じさせるメニューで、一人でも、ご家族一緒でも、梅雨ライフをちょっとでも楽しく満喫して頂ければ幸いです。ぜひ作ってみてくださいねー。

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